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イノベーションは「混沌」から生まれてきた[ITと新社会]報告3
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混沌」からイノベーションが生まれている
〜 複雑で多層的な社会課題を解決するヒント〜
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[ITと新社会デザインフォーラム2011]日本が変わる。ITが創る
http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=144
ひきつづき、グラフィックを一部ご紹介します。

★茶色い砂ぼこりの舞う「都市化による混沌」

下の絵も紺野先生による特別講演「創造性経済へのデザイン」の中で描いた1つですが、
茶色の世界>に注目してみてください。

とうとう世界は「都市人口」が「農業人口」を上回ったという話。
そしてこの「都市化」という現象が、地球環境、少子高齢化など
さまざまな社会課題を引き起こしているという話。

実際、モンゴルでは農地を捨て多くの人が都市ウランバートルに
流れ込んでいる一方、都市に住めない人たちが周辺にあふれているそう。

※クリックすると拡大して見られます。茶色い砂ぼこりとともに、大衆が都市に押し寄せている絵を描きましたが
都市化」が引き起こしている現実問題は、この砂ぼこりの中に
もっともっとたくさん描き足せそうでした。

広いはずの地球上で、点在する狭い土地=「都市」に人口集中。
その狭さに、ビル郡も入りきれず、上へ上へと高層化するしかない。

人口過密による排気ガスや人の喧噪も混じる茶色の砂ぼこりに、
乱立する高層ビル群も目を回しているという絵になっています。

混沌」という先生の言葉が、この砂ぼこりにぴったりだと思い書き加えました。

そんな茶色い砂ぼこりの中から生まれたイノベーションとして
紹介されていたのがインドのタタ•モーターズが開発した自動車タタ•ナノ

超低価格小型車としてニュースになったのでご存知の方も多いかと思いますが、
先生の講演資料に写真も出てますのでご覧ください。
※紺野先生の講演資料ダウンロードできます。
http://www.shin-shakai.com/program.html


印象的なのは、家族5人で1つのバイクにまたがる姿。
タタ・グループの総帥ラタン・タタがそんな光景を目にしたことから
「これこそ、 解決するべき問題だ」として生まれたのがタタ•ナノ。

わたしのグラフィックでは茶色の砂ぼこりの舞う都市の中の
混沌」の文字の上に、5人家族の絵を描きました。

そして茶色い砂ぼこりから生まれたタタ•ナノの絵は
先生の講演の中であった「バザールからイノベーション」の言葉の下に
思わず描き足してしまいました。

※クリックすると拡大して見られます。
砂ぼこりの舞う<茶色の世界>から昇華して、
バザール的にぎわいをみせる<黄緑色の世界>から誕生した
という絵になっています。 ↓こんな上下セットの絵です。ちなみにこの後、フォーラムでは随所に、この<2色の世界>が何度も描けました。

例えば、北欧を中心に広がるフューチャーセンターは<黄緑色の世界>。
政府、企業、自治体や市民も参加し、対話•ダイアログを通じて、
未来を見据えた解決手段や新たなアイデアを発見・共有する様子は、
多様な人種の集まるバザール的なにぎわいとそっくりで<黄緑色の世界>に塗りました。

前の記事で紹介した「カーニバル」にも
バザールと同じにぎわいを感じ<黄緑色の世界>です。

野村総合研究所の村田さんの講演の中で紹介された
ケニアでイノベーションを起こしたモバイルバンキングサービスM-PESA(エムペサ)
茶色い砂ぼこり=「都市化による混沌」から生まれたイノベーションとして描けていました。
※村田佳生氏(株式会社野村総合研究所 コンサルティング事業本部副本部長 執行役員)

※クリックすると拡大して見られます。
仕事を求めて首都ナイロビ(絵:右下)へ向かうケニアの人たちの絵です。
家(絵:左上)からナイロビへ向かうのですが、何時間もかけてバスに乗っていきます。
砂漠の中、茶色い砂ぼこりを舞い上げています。銀行へ行っても口座を開けない低所得者層。
現金を持って帰るにはスリが横行する国。ネット環境など整っていない。

そんな茶色い砂ぼこりの舞う中から生まれたのが」M-PESAというモバイルバンキングサービス。
都市で稼いだお金も、携帯電話で家族のもとに安全に送金できるようになったという絵です。

※詳しくは、三田さんの講演資料ダウンロードできます。
http://www.shin-shakai.com/program.html


タタ•ナノM-PESAも、どちらも共通していたのは
自身が現地で茶色い砂ぼこりを目の当たりにしていること。
そして、そこに起きている課題の本質を見抜いていること。

そして、それを解決するには一人の力ではあまりにも無力だと感じて
M-PESAの場合は、ケニアの通信キャリアや Vodafoneを巻き込んでサービスを実現させていること。

茶色い世界>から戻って知を集結させるのは<黄緑色の世界>でした。

黄緑色の世界>は一見楽しそうに描けていますが、
実現に向けては多くの課題があったと思うと、
ここにも「混沌」という文字を書き足したくなりました。

砂ぼこりの舞う「都市化による混沌」から生まれるイノベーション。
多様な知が交わる「バザール的混沌」から生まれるイノベーション。

2色の世界>を<2つの混沌>と名付けました。

<2色の世界>はこの日のフォーラムでは、ほかにもいくつも描けてましたので
詳しくは後日アップするグラフィックレポートでご覧ください。


ただ、震災前にこの絵を描いていたときのわたしは
茶色の世界>はどこか新興国発展途上国の世界だと思っていました。

茶色の砂ぼこりを起こせない先進国には、
この混沌を意図的に生み出さなければイノベーションが生まれにくくなっている。

だからこそフューチャーセンターのような<黄緑色の世界>が求められていると。
ただそこは危機感を伴わない、平和で安全な混沌の世界でした。

しかし、3.11を境に、グラフィックの上では、
日本にも一気にこの<茶色い世界>が描けてきたのです。

「農業人口」に分類されていたはずの地域が
津波によって一気にものすごく狭い土地に追いつめられ
局地的に「都市化による混沌」が描けてくる。

瓦礫の片付かない世界は、茶色い砂ぼこりの舞う世界と同だとしたら
そこには目には見えない社会問題が無数に混在している…

でも、この日のフォーラムから学んだことを生かすなら
都市化による混沌」からこそイノベーションが生まれるとも言える。

タタ•ナノもM-PESAも<茶色の世界>を訪れ
現実をその目で見て本当の課題を見抜いたところからイノベーションが生まれてきた。

先日、テレビのニュースで、
バッテリ内蔵のピークシフト機能搭載の液晶テレビ(東芝)が発売されると聴いたとき
この<茶色の世界>の絵を思い出しました。

電力網が不安定なASEAN地域で、不定期停電に対応する技術が日本に戻ってきたという事実。
新興国や発展途上国のために開発された技術が、いつのまにか日本を追い越していた。

以前、ある会社の研修でも「発展途上国」と思っていたら
そこで生まれた技術やアイデアや思想はすでに日本より「発展国」だった
という絵を描いたことがあります。

黄緑色の世界>だけで議論していては先を越されてしまいそう。
常に現場<茶色の世界>との往復が求められています。

***
[ITと新社会フォーラム]報告1
http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=170
予測不可能な未来に打ち克てるのは「人間の創造性」という無限資産

[ITと新社会フォーラム]報告2
http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=171
笑顔にしてくれてありがとうとお礼を言いたくなる価値観交換のある社会。

***
[ITと新社会デザインフォーラム2011]日本が変わる。ITが創る
登壇者のみなさんと講演資料はすべてこちらからダウンロードできます。
http://www.shin-shakai.com/program.html

***
フォーラムの内容をグラフィックファシリテーションの視点から
グラフィックレポート(pdfファイル)にまとめました。

NTTdataさま&NRIさまから許可をいただきましたので
近日中にサイト内にアップしたいと思います。
GF会議の現場から : comments (0) : trackback (x)
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